by 遠山 峰輝
by 遠山 峰輝
by 遠山 峰輝
UPDATE
2021.05.16
「見える化」という言葉がある。すっかり世の中に定着したようだ。いつから言われ出したのか不明であるが、少なくても筆者が社会人になった頃はあまり言われなかったものと記憶している。文法としてなんか変?
これはさておき、今回は「言語化」。言葉に出して言ってみるということである。「言語化は思考を深める」という点でおすすめだ。
弊社では、今、ある販売会社の営業スキルを言語化するというプロジェクトを実施している。成績が優秀な営業は存在する。そして、誰しも、彼はすごい!と思う。しかし、何がすごいのか、どこが具体的にすごいのかと聞かれると誰も明確に答えることができない。これに答えることができなれば、優秀な営業のスキルを教育体系に落とすことができない(わかりやすく言えば教科書としてまとめることができないということ)。しっかりした教育にならないから、「背中を見て学べ、営業スキルは盗むべきものだ」というような、わかったようでわからないものとなってしまう。
言語化のポイントは、この場合、「彼はすごい!」という「すごい」を突き詰め、言葉で表すことである。どこがすごいのか、何がすごいのか。思考のポイントは「分解」である。「すごい」を分解すると、「目標設定能力」「戦略立案能力」「提案力」・・・・などとなるかもしれない。これを一つ一つ、優秀な場合とそうでない場合に何がどう異なるかを徹底的に追及することが出発点であり、重要である。つまり、「深く考えること」が求められるというわけだ。実は、これ、やってみると本当に難しいし、また勉強になる。世の中「すごい」「素晴らしい」の一言で片づけていることがなんと多いことか。チコちゃんではないが、何がすごいの?って言われると「・・・???」となってしまうものである。
ちなみに最近、クラシックギターの「良い音」にはまっている。昨年末に購入したギターはまさに「すごい」のである。ところが何がすごいのか言語化できない(とほほ)。すごい→良い音→それって何?・・・。中途半端を我慢できない筆者は、「音」って何?となってしまっている。音の三要素は「強さ」「高さ」「音色」。「強さ」は波長の振幅の大きさ、「高さ」は単位時間当たりの波の数(周波数)で、それは弦の長さ、密度、張力に比例/反比例する。ふむふむ。音色は?これは、波形であり、これは基礎音とその倍音の混じり具合・・・波形をフーリエ分解して・・・(あ、昔、物理でやった!)。なんだからわからないが、とにかく僕のギターはすごいのである(笑)
遠山峰輝