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北欧の雇用政策と看護のリスキリング ~2022年は、北欧と看護への思いではじまった~

UPDATE

2022.01.14

2022年が明けてはや半月。

毎年、新年の日経新聞を楽しみにしています。今年の一面の記事は、「資本主義を創り直す」と言う記事でした。

 

記事の内容は、『今、資本主義が3度目の危機に瀕している』というもの。そのような情勢の中、成長の未来図を創り直す先進事例として北欧を挙げるものでした。

記事内に、下記のGDPの成長律率と賃金の成長率をプロットした図があり・・・

この図をみて、ちょっと驚いた1月1日でした。

 

なぜこの位置に北欧が位置しているのか?

北欧はというと、医療や教育の無償化など福祉国家のイメージが強かった・・・

北欧では、他国に先駆けて、「フレキシキュリティ」という働く人の生活を安定させるべく雇用の柔軟性を図る政策を取っているとのことで、その成果の表れのようです。

 

なぜ、この記事が印象に残っていたのか?

もう1つの理由は、その政策の中に「リスキリング」と言う言葉がよく出てきたからです。

 

リスキリングとは、広義には『今の職業で必要とされるスキルの変化に適応するために、 必要なスキルを獲得すること』と言われています。

年齢や経験を重ねてくると自分が習得した知識を捨てる意識があまりないものです。学び直す勇気を持って、古い知識を捨て、新しい知識へのアップデートをすることが必要なのでしょう。

 

新しい知識のアップデートは看護の世界でも同様と感じることがありました。

ある病院でクリニカルパス作成の支援の際、治療目標に沿って、治療行為を決定したのですが、実は、それ以外にも実施していることがあると看護師さんが小声で教えてくれました。

例えば、畜尿、尿比重の測定、薬の配薬のチェック等。

では、何のためにそれを実施しているのかと聞くと、

・昔からの慣習

・皆やっている

・医師の指示だと思っていた

・疑問に思わなかった

等の声が聞かれました。

一方医師も、そんなことを看護師がやっているとは知らなかったとのこと。

看護の業務でもリスキリングは必要と思いますが、その前に、何故この業務を行っているのかと疑問を持つことも重要かもしれませんね。

 

2022年元旦、「北欧っていいなあ・・・」と思いつつ、やはり「看護について」考えてしまいました。今年も看護バカで頑張ります。

田中智恵子