社長ブログ

by 遠山 峰輝

BLOG遠山峰輝のつづる日常

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    2023.03.12

  • 病院見学で大事な事

    先週は、あるクライアント病院(I病院)がもう一つのクライアント病院(F病院)に訪問し、見学、討議を行うツアーを実施した。病院見学のアレンジメントである。コンサルティングを行っていると、このような企画をすることができ付加価値アップにつながるので、良いことであると思う。今回はI病院が今後、看護の業務改善(効率化など)を行うに際して、以前から、弊社による支援のもと、これらに取り組んで実績のあるF病院を見学、ヒアリングを行うことでI病院の改善活動を加速させることを目的としていた。今回は病院見学を行う上で重要な視点を二つ述べてみたい。

    一つは、病院見学をする際に、「違いに着目する」のではなく、「共通点を見いだす」という姿勢が重要であるということである。大昔になるが、以前、日本の病院のスタッフが米国の病院に見学に行くというツアーに筆者も参加したことがある。その際、参加した看護師に感想を聞いたところ、「すごーい。でも日本とアメリカは違うわね。日本ではできないわね」という言葉が返ってきた。できない言い訳を発見して何の意味があるのか?と思った記憶がある。例えばある病院の健診センターの実績が素晴らしいために(A病院としよう)、B病院がその病院を見学訪問したとする。結果、A病院では午前のみならず午後も積極的に人間ドックを実施していたということが判明したとしよう。「違いに着目する」人は、「素晴らしい!でも当院では午後は検査も一杯でいろいろあるから真似できないわね」となるだろう。一方で「共通点を見いだす」人は「当院では午後はできないが、学ぶべきは人間ドック=午前という既成概念を捨て柔軟に対応するということね。夕方や休日ならできるかもしれない」となる。この解釈の違いが大きな差を生むことは言うまでもないであろう。

    二つ目は、病院見学は見学する側(今回はI病院)だけでなく、見学される側(今回はF病院)にも大きなメリットがあるという点である。病院見学をする側は学びに行くのだからメリットがあるのは当然であるが、見学される側はどうだろうか。見学される側は、準備のために自分たちのやったこと、強みやPRポイントを再考、整理、言語化することが必要である。ここは大事だろう。また、見学者から褒められることは、自分たちの強みの発見につながり、職員のモチベーションアップにもつながる。病院見学は、する側だけではなく、される側にも大きな価値を生みだす。我々もコンサルティング会社として、病院見学を付加価値の一つとして真剣に考えてもいいのかもしれない。

    遠山峰輝

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