by 遠山 峰輝
by 遠山 峰輝
by 遠山 峰輝
UPDATE
2023.05.28
よく「ギター歴何年ですか」と聞かれることがある。ギターは中学一年から始めたのだからギター歴は、なんと、45年である。どれだけうまいのか!と思いきや・・・情けない・・・。ただ自分ではよくわかっている、ギターのうまさは経験年数ではないということを。従って、ギター歴何年ですか?という質問は愚問である。では練習量なのか?45年間ギターを弾いていた時間を累積するとかなりであると思う。しかし、まだギターを始めて数年しか経っていない人が素晴らしい腕前を持つことは多くある。彼らに比べても累積の練習量はおそらく劣らないであろう。では才能の違いなのか?少しはあるかな。でも、短い期間で上達する人が、そうでない人と比べて優れている点は、おそらく、「才能」でも、「練習の量」でもなく、「練習の仕方」であると思う。この「学習の仕方」というものは実は非常に大事であると思う。
受験時代を思い出すと、合格するには、朝から晩まで寝ないで勉強することが大事であるとなんとなく思っていた(実際はすぐに眠くて寝てしまったが)。何故なら、「自分は勉強しなくても合格できる『天才』ではない」と思っていたからである。つまり受験の成功は「勉強量」か「天才」しかないと思っていたわけで、「勉強の仕方」が重要であるとは考えなかったわけである。もちろん、「集中せよ!朝の方が頭に入る!」など勉強の仕方に言及する言葉もあったが、多くの人は、そこまで「勉強の仕方」に拘ったわけではなかったであろう。
先述のように、私はこれまで45年間、クラシックギターを弾いてきたが、あるきっかけもあり、先月から、昔からやってみたい!と思っていたフラメンコギターにチャレンジを始めた。クラシックギターとフラメンコギター、見かけはほぼ同じでであるが、弾き方は似た面もあるが、異なる面も多い。練習初めて一か月余りであるが、なんとなく、「早く上達しそうかな」と少し自信がある。この自信、どこから生まれるのか。それは、クラシックギターとフラメンコギターに弾き方の共通点が多いからということではなく、「どう練習すれば上達するか」(学び方)をクラシックギターで学んだからである。例えば、いつも間違える箇所があるのに曲の「通し練習」ばかりしていても、間違える箇所を克服することはできず、むしろ、間違い癖を助長させる、部分練習に力を入れることが大事、暗譜をする時は細部から入るのではなく曲の構成を理解するところから入る、曲の最初から弾くのではなく、曲の最後から前に弾いて理解を確かめるなどなど。
世の中リスキリング(学び直し)の時代である。どんどん新たなことにチャレンジしたい。でも、記憶力は衰える、目も見えにくい・・・・。生産性高く学ぶこと、学び方を考え、工夫を凝らすことが大事なのであろう。
遠山峰輝