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「干し柿つくり」からクリニカルパスを考えた秋の夜長

UPDATE

2023.11.24

最近、「身体によいものを昔ながらの方法で作る」ことに、はまっている。

これまで味噌、梅干しなど、幼い頃、母や祖母がやっていたものに興味を持って作ってきた。

 

先日、地方に行った際、無農薬の渋柿が売られているのを見て干し柿をつくろうと思い立ち即買いした。

 

まずは、渋柿は何故渋いのか、甘くなるのは何故か、干し柿にはいろいろな名前があるが何が違うのか(柿の種類?産地?作り方?)、どうやって作るのかなどなど。

次から次へと知りたいことが駆け巡りリサーチのワクワク感が止まらない。

また、この東京の中でどうやって作るのか。

自分のイメージとしては、軒下にビニールの紐で吊るしている風景が目に浮かんだが、そのような場所もないしなあ・・・さてどうするか。

いろいろアイデアを膨らませる、そのプロセスがとても楽しかった。

 

まず干し柿作成をプロセスに分解し、そのプロセスごとに何の目的で何をするのかを明確にしていった。例えば以下のような感じ。

 

行為)柿の皮をむき、10秒熱湯にくぐらせる

目的目標)カビを防止するため、雑菌を殺す

 

行為)ベランダなどの雨の当たらない風通しいの良い場所に干す

目的目標)乾燥させ水分を飛ばすことで苦みの成分であるタンニンを不溶性へ変化させ甘みを出す

 

おお!これはまるで、クリニカルパスではないか!

作成工程を分解して、目的目標をを明確にして行為を決める!

そう気づくと今度は、いろいろなサイトにある作り方の差が気になった。

 

あるサイトは熱湯10秒、別なサイトは5秒 熱湯のあと焼酎をかけるというサイトもある。何の数値やアウトカムによって導かれた方法なのかは不明・・・

まあ、それは干し柿の出来上がり具合をみて今後検証すればいいのかもしれない。

これは病院毎にパスが違うのと同じことだ。

 

一番困ったのが、「風通しの良い場所」に干すだった。風通しの良い場所とは何だ?太陽をあてるのか、寒暖差があったらどうするのか、風通しがいいとは風速どのくらいなのか?、鳥に食べられないのか。(こういうのが明確にならないと俗人化するんだなあ)

まあ、いろいろやってみて、自分なりの干し柿のクリニカルパスが出来ればいいが・・・

 

今回のリサーチでは、何の為に何をするかにこだわった。というのは、風物詩で見るような柿の干し方が出来る環境がなかったからだ。都市型マンション(ベランダがない)でどうやって作るかのアイデアには、何のためにという目的を明確にして、それを達成するためにはどうすればいいかの自分なりのアイデアが必要だった。

結局、ピンチ付の洗濯ばさみに柿を挟んで干し、日陰になるところに、風を入れるように窓を開けて干している。(風情が無さ過ぎてとても写真をアップできない 笑)

さてさて、どのように仕上がるか・・・

仕上がり(最終アウトカム)も実はネットではよくわからず、2,3週間おけばいいと書いてあるが、どういう状態かは感覚のようだ。

 

パスにアレルギーのある人は、是非自分の未知の料理などにリサーチからチャレンジし、パスを作ってみると結構面白いかもしれない。

 

田中智恵子