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発達障害ぽい人をどのように組織に巻き込んでいくか ある看護管理者の悩みから

UPDATE

2024.03.01

看護の管理者の皆さんとお話をしていると、「発達障害っぽい看護師さんをどのように支援していくか悩んでいる」と最近よく相談があります。仕事のミスが多い、人間関係がうまくいかないなど、チーム医療を行っている現場としては大変悩ましいものです。

一般的に発達障害は幼少期に診断されていますが、大人になって、より高度で複雑なコミュニケーションが必要になってきた段階になり、困難を抱えることが発生し、他人と違う自分の特性に気付き、そこで初めて発達障害ぽいかもと感じる方も多いものです。

 

最近相談を受けたのは、以下のようなケースがあり、対応策を支援しました。

ケース

新卒の看護師 比較的偏差値の高い大学卒であり、就職試験等でも大きな問題なかった。

心臓外科病棟に入職したが、一つの業務をやり遂げることはできるが、マルチタスクや、突発的なことが起きるとフリーズしてしまうことがあった。

また、自分のやり方にこだわりがあり、しばしば指導者ともめてしまい、指導者も困っていた。

対応策

面談を重ね、得意な特性を明確化。(特性:一日の流れがある程度明確な業務に対しては集中して1つの業務が完璧にできること)

多忙な病棟からややイレギュラーが少ない慢性期の病棟へ異動

マルチタスクはシングルタスクの積み重ねであることの説明をし、チェックの仕方と支援の仕方を明確化

 

 

そもそも「発達障害(正式には神経発達症といいますが)であるか、そうでないか」とはっきり線引きができるものではなく、誰でも大なり小なり何らかの特性を持っているものですので、その特性とどう付き合っていくかが重要になってきます。

職場で気を付けなければならないのは、二次的な障害に至らないようにすることではないかと思います。その方が周囲との違いや失敗によって自信喪失したり、さらには休職や離職したりしてしまうとつらいですね。また、対人関係のトラブルで、本人だけではなくチームにも影響がでることも懸念されます。

得意なことに目をむけること、苦手なところは、本人はどう取り組むか、周囲はどう支援するかを一緒に考えていくこと大事かなと思います。

 

と、まあ、最近は看護の業務改善に合わせてこのような相談もよくあります。

 

田中智恵子