STAFF EYE'S
スタッフアイズ
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UPDATE
2024.03.28
めぐりあひて見しやそれともわかぬまに雲隠れにし夜はの月かな 紫式部
今年の大河ドラマは源氏物語を書いた紫式部が主人公です。メインストーリーに絡めながら様々な和歌や漢詩が使われいることと、源氏物語のモチーフになったと思われるエピソードが満載で、二重三重に楽しめる奥深いドラマになっています。
ここでこの歌を使うかとか、このシーン「御法」っぽいとか、この人が三ノ宮のモデルかな、など源氏物語を何度も読了した身には、毎回宝探しのような楽しさなのです。
和歌は短い言葉の中に自然や人生の哀愁、美しさが凝縮されています。一見単純な表現の裏に秘められた意味や感情を探るのですが、読者が自らの経験や感性をもって、和歌の意味を解釈することで、新たな発見や洞察が生まれます。時には、同じ和歌でも異なる人々が異なる解釈をすることがありますが、それが和歌の魅力であり、奥深さでもあります。
上記の紫式部の和歌も、めぐりあうのが「人」なのか「時」なのか「自分の思い」なのかで、「月」の意味は変わってきますよね。その時の情景をどのように思い浮かべるか、想像力を働かせるか、推察するかで、見えてくるものが変わるのです。
コンサルタントは、顕在化している問題の背景や周辺状況、他への影響や今後の動向など、様々な視点での推察を行い、問題の本質を見極め、最適な解決策を提案する力が求められます。これは、和歌の奥深さを読み解く作業に似ています。
豊富な経験と専門知識をもとに、与えられた情報を分析し、背後にある真実や潜在する可能性を見抜く洞察力により、クライアントのビジネスに新たな展望をもたらすのです。一つの事実から、無限大に教訓を引き出せるものコンサルタントの洞察力です。そのコンサルテーションを活用することで、お客様のビジネスに新たな視点やアプローチがもたらされます。
お客様のビジョンや目標に合わせた戦略やプランを立てる際に、コンサルタントは常にお客様の立場に立ち、最適な解決策を提供します。また、外部の専門家の視点を取り入れることで、内部の盲点や課題に気付くことができるでしょう。
ビジネスの世界は日々変化し、新たな課題や機会が生まれます。そのような状況下で、コンサルテーションを活用することは、ビジネスの成功に不可欠な要素となります。和歌の奥深さと同様に、ビジネスの奥深さを探るために、コンサルタントの洞察力を活かしてみてはいかがでしょうか。
ちなみ、私の百人一首の十八番は「花の色はうつりにけりな いたづらにわが身世にふるながめせしまに」(小野小町)でした。
この歌の表面的な意味はとっくに過ぎ去りましたが(笑)、いたづらに悩み、考えをめぐらせている間に、大切な「時」を逃してしまう、
という、もっと大きな意味を実感している今日この頃です。
石井富美