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UPDATE
2019.09.13
8月22日~25日に長居陸上競技場(大阪)で全国中学陸上競技選手権大会がありました。私が陸上競技を指導しているクラブから4名の中学生が出場しました。4名の内2名は自己新記録を出すことができ、2名は出す事ができませんでした。この違いは何でしょうか。
実際、全国大会に出場するには出場するための標準記録があってその記録をクリアしないと出場することは出来ません。出場することを目標にしてきたのでそれを達成できただけでも素晴らしいことです。全国大会で絶対に自己新記録を出すのだという強い気持ちは大切です。しかし、今回の一番の違いは準備力です。
では準備力とは何か。例えば、設定した目標を高い確率で達成し、成功し続ける人たちは、問題が起こっても、臨機応変に対応し、まるで困難なことがないように目標を達成しているように見えます。 しかし、そんなことはありません。自己新記録を達成できた中学生は当日の自分の動きを明確にスケジュール化して、どのように走る(レース運び)、跳ぶかまで事前に明確にイメージしています。単純に頭の中でイメージするのではなく、そのイメージを文章や絵で紙に書いて表現していました。
陸上競技の場合は、雷が発生しない限り競技は行われます。常に自分にとって良い環境で試合が行われるとは限りません。競技が中断した場合どうするか。これは予定していた時間に走れないということになります。その場合はどのように調整するか。様々な場面を想定して準備をします。そうすれば、何かトラブルが発生しても想定内ということで常に自分が保有している最高のパフォーマンスを発揮することができるのです。これは未来へ備えるということです。準備力が高い人たちは、まるで他人よりも一足先に、未来をその目で見てきたかのように振る舞います。それが、未来を予測し、徹底的に準備を整えるということです。準備をする人は、落ち着いていて堂々として、自信を持っています。どんなことが起きても、大概は「既に見てきた未来」の中で起きることが分かっていることなので慌てません。準備した通りに、予想していた通りに起きた出来事に対応できます。だから冷静に落ち着いています。こういった準備力が生む心持ちを「平常心」と呼びます。
仕事を行うのも、これと同じで、仕事で成果を出し続けている人と、たまに成果がでる人ではこの準備力が違います。成果を出し続ける人は、常に仕事を始める前の準備と予測に力を注いでいるのです。
髙橋俊一